
大宮・浦和エリアには、昭和の香りを残すレトロな銭湯が点在しています。観光地の慌ただしさから離れ、地元の人々と同じ湯船に浸かる時間は、旅の疲れを癒すだけでなく、その土地の人情に触れる貴重な体験となります。今回は、地元民に長年愛され続けている、本当におすすめの癒し系銭湯をご紹介します。タオル一枚で気軽に立ち寄れる、心温まる空間が待っています。
1. 玉の湯(大宮区)
基本情報
- 住所: 埼玉県さいたま市大宮区宮町3-15-8
- 営業時間: 15:30~23:00
- 定休日: 金曜日
- 料金: 大人480円、子供200円
- 電話番号: 048-641-2587
アクセス方法
JR大宮駅東口から徒歩8分。大宮氷川神社の参道からほど近い住宅街にあります。
癒しポイント
昭和32年創業の老舗銭湯で、富士山のペンキ絵が印象的な浴場が自慢。番台のおばあちゃんが優しく迎えてくれる温かい雰囲気は、まさに「おふくろの湯」といった感じです。お湯は少し熱めの42度で、地元の常連さんは「一日の疲れが吹き飛ぶ」と話しています。
地元民との交流: 夕方6時頃になると、近所のおじいちゃんたちが集まって湯船で世間話をする光景が見られます。私も初めて入った時、「どちらから来たの?」と気さくに声をかけていただき、大宮の昔話を聞かせてもらいました。番台では手ぬぐいや石鹸も販売しているので、手ぶらでも安心です。
2. 鶴の湯(浦和区)
基本情報
- 住所: 埼玉県さいたま市浦和区高砂2-8-20
- 営業時間: 15:00~22:30
- 定休日: 月曜日
- 料金: 大人480円、子供200円
- 電話番号: 048-862-3456
アクセス方法
JR浦和駅西口から徒歩6分。商店街の奥にある静かな立地です。
癒しポイント
大正時代から続く歴史ある銭湯で、建物自体が文化的価値を持つ貴重な存在。高い天井と広々とした浴場は開放感抜群で、ジェット風呂と電気風呂も完備されています。お湯は適温の40度で、長湯を楽しむ地元の常連さんも多いです。
昭和レトロの魅力: 脱衣所にある体重計や扇風機、木製のロッカーなど、すべてが昭和の雰囲気を醸し出しています。3代目の店主である田中さんは「お客さんにはゆっくりくつろいでもらいたい」との思いで、清潔で居心地の良い空間作りを心がけています。浴場の富士山の絵は地元の絵師が手がけた力作です。
3. 大黒湯(大宮区)
基本情報
- 住所: 埼玉県さいたま市大宮区大成町1-12-5
- 営業時間: 15:00~23:30
- 定休日: 水曜日
- 料金: 大人480円、子供200円
- 電話番号: 048-663-7890
アクセス方法
JR大宮駅西口からバス10分、「大成町」バス停下車徒歩2分。住宅街の中にあります。
癒しポイント
薬湯が自慢の健康志向銭湯。毎週土曜日は「菖蒲湯」「ゆず湯」などの季節の薬湯を楽しめます。常連の高齢者の方々は「腰痛が楽になる」「よく眠れるようになった」と薬湯の効果を実感されています。サウナも併設されており、銭湯としては珍しく本格的です。
地域密着の工夫: 店主の大黒さんは地元出身で、「近所の人たちの憩いの場でありたい」という思いから、季節のイベントなども企画されています。年末の「ゆず湯祭り」は地域の恒例行事となっており、親子三代で通う家族も多いです。
4. 末広湯(浦和区)
基本情報
- 住所: 埼玉県さいたま市浦和区元町2-6-3
- 営業時間: 15:30~22:00
- 定休日: 木曜日
- 料金: 大人480円、子供200円
- 電話番号: 048-881-2468
アクセス方法
JR浦和駅東口から徒歩12分。閑静な住宅街の中にある隠れ家的銭湯です。
癒しポイント
女性客に優しい清潔感溢れる銭湯として評判。シャンプーやボディソープが完備されており、ドライヤーも無料で使用できます。浴場は広くはありませんが、その分アットホームで落ち着いた雰囲気。お湯は柔らかく、肌がすべすべになると女性客に好評です。
女将さんの心遣い: 女将の末広さんは元看護師で、お客さんの健康を気遣う温かい声かけが印象的。初回の方には銭湯の入り方を丁寧に説明してくれ、「また来てね」と笑顔で見送ってくれます。番台では地元の手作り石鹸なども販売しており、お土産としても人気です。
5. 弁天湯(大宮区)
基本情報
- 住所: 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町2-4-7
- 営業時間: 14:00~24:00
- 定休日: 日曜日
- 料金: 大人480円、子供200円
- 電話番号: 048-644-1357
アクセス方法
JR大宮駅東口から徒歩15分。大宮公園に向かう途中の商店街にあります。
癒しポイント
深夜まで営業している貴重な銭湯で、夜勤の方や遅番のサラリーマンに重宝されています。2つの浴槽があり、片方は少し熱めの43度、もう片方はぬるめの39度と、好みに合わせて選べるのが特徴。露天風呂風の小さな庭園も併設されています。
夜型利用者の憩いの場: 夜10時以降になると、夜勤明けの方や残業帰りのサラリーマンが集まり、独特の静かな雰囲気になります。店主の弁天さんは「忙しい現代人にこそ、ゆっくりお風呂に浸かってほしい」との思いで深夜営業を続けています。近くにコンビニもあるので、お風呂上がりの一杯も楽しめます。
銭湯利用のマナーとコツ
基本的なマナー
- 浴場に入る前に必ずかけ湯をする
- 洗い場では隣の人に泡が飛ばないよう注意
- 湯船では静かに過ごし、大声での会話は控える
- タオルを湯船に入れない
- 使った洗い場は軽く流してから席を立つ
地元民との交流のコツ
銭湯は地域コミュニティの場でもあります。常連さんから話しかけられた時は、気軽に応じてみてください。地元の穴場情報や昔話を聞けることも多く、旅の思い出がより豊かになります。
持参すると便利なもの
- タオル(大・小各1枚)
- シャンプー・ボディソープ(備え付けのない場合)
- 100円玉(ドライヤー用、店舗により異なる)
周辺のおすすめスポット
銭湯でさっぱりした後は、近隣の地元グルメもお楽しみください。
- 玉の湯周辺: 大宮氷川神社で参拝後、参道の老舗甘味処「氷川茶屋」で一休み
- 鶴の湯周辺: 浦和の老舗居酒屋「浦和横丁」で地元民に混じって一杯
- 末広湯周辺: 浦和の名物「浦和うなぎ」の老舗店「満寿家」で贅沢ディナー
まとめ
大宮・浦和エリアの銭湯は、ただお風呂に入るだけの場所ではありません。地元の人々の日常に触れ、昭和の情緒を感じながら心身ともにリフレッシュできる、特別な空間です。
観光地巡りで疲れた体を癒し、地元の人情に触れる銭湯体験は、きっと旅の思い出に深みを加えてくれることでしょう。タオル一枚で気軽に立ち寄れる、心温まる癒しの時間をぜひお楽しみください。